ある時、茨城のお客様からご予約を頂きました。
その方は、定期的に通っていたお客様のご友人で、独身時代は某大手エステのエステシャンでした。
その方、地元のエステでアルバイトをされていたのですが、「ちゃんと学びたいのですが、どこに行けばよいのでしょうか?」
と沢山の資料をもっていらっしゃいました。
アロマテラピー、リフレクソロジーなど、聞いたことのある学校がいくつもありました。
「あなたはどんなことがやりたいのですか?エステでの経験もありベースがありますよね。」と聞くと
「玉井さんがやっておられることをやりたいんです!」とキラキラとした目で仰いました。まるで告白。
確か彼女に施術させてもらったのはたった1回でしたが、その時の印象が強く衝撃的だってと聞かせてくださいました。
施術後、こんなに体が変わるものかと感激され、ご自身の体が冷えていたことも初めて知ったそうです。
一瞬戸惑いましたが、彼女の熱意が伝わり「やってみますか!」と軽く引き受けていました。
そして、「お相手を見つけますから少し待ってください。」とお願いもして。
何言っているのでしょうね。でも、勢いがあるときはそんなものなんですね。
恥ずかしげもなく、こんな事情でスクールを始めることになりました。「どなたかやりたい方はおられませんか?」とお客様に伺っていたんですが、驚くことにすぐに「私やります。」と手があがりました。
こんなことってあるんですね。
茨城のNさんは、週2回。東京のUさんは、週1回通ってくださいました。さー、新しいステージの始まりでした。
私が学んだことをベースに、プラス新しく生まれてくる発想を取り入れながらのセミナーでした。
お二人の熱い気持ちにお応えするべく私も必死で臨みました。 Nさんは、ご主人のお身体でよく復習をされておられたのですが、脇の施術の時、やりすぎたのかご主人様は高熱を出されて病院送りでした。と苦笑しながらご報告下さいました。
驚きました。そんなふうになると聞いたことがなかったのですから。でも、聞けて良かった。
それを機にリンパを流すことは、強い圧をかけたり、やりすぎない様に気をつけないといけないのだと教えられました。
あっという間の3か月でした。
その後、お二人はご自宅でサロンを始められました。
仲間が出来たという喜び、責任。
当時、空前の起業ブームでした。
お客様にブランディングのお仕事をされている方がおられたことで、自分の技術に名前を付けることを決意し、「リンパティック・ケア」が誕生しました。
夢を描いて商標も取りました。
私ごときがお願いできるような方でなかったのに、怖いもの知らずとはこのようなことです。