⑲坐禅断食

元気な人、病気になる人、亡くなる人、生還するひと。

寿命があるということ、魂は永遠だという考え方、生きること、死ぬこと。

考えても悩んでもわからない大きなテーマです。

こんなことやったら改善されますよ。という本、情報にはよく目を通していました。

ある時、お客様より野口法蔵さんという異色のお坊様がおられると聞きました。

早速、お坊様の本「蓮華の国ぐに アジアの聖たち」を読みました。

もともと新聞社の報道カメラマンだった方がインドで出家して僧侶になられ、今は長野に住まれ坐禅断食を提唱、あちらこちらで指導されています。

 

法蔵さん(皆さんが気軽にそう呼ばれるので、私も呼ばせて頂いてます。)のアジア各地での壮絶な修行のお話は、まるで映画を観ているかのように私の頭のスクリーンに描かれました。

その修行は、私が思い描くものとは全く違うものでした。

ラダックのお寺での修行の日々。

お部屋から一歩も出ずにひたすら五体投地を繰り返したり、何日もかけて針金に石を打って穴を開けて針を作り、着物を縫ったりもなさいました。

お坊様同士の会話もない日々。

スリランカでのお話はとても興味深かったです。

ジャングルのようなところでの修行は自然界との闘いです。

ヒルのようなものが天井から落ちてきたり、1mもあるトカゲが床にいたり、修行を積んだお坊様でもさすがに集中できなかったようです。

 

私の生活からは想像もできないような、まるで違う次元の時間がゆったりと流れているような、そんな世界を体験されている法蔵さんの坐禅断食を是非体験したいと思い、2009年5月お客様と二人で参加しました。

 

旅館に到着して、法蔵さんを見つけたときは、「やっと会えた!」という思いから、走って行ってご挨拶をして握手してもらいました。

まるで憧れの役者さんに出会えたような感覚でした。(笑)

そして、作務衣姿が美しく、所作も大変美しい方でした。

 

1日目 自宅で朝から断食開始。18:00~開催される温泉旅館に集合。その晩から坐禅スタート。1回20分、休憩40分を3回。

2日目 お経唱和、坐禅8回、講和(法蔵さん、参加者のスペシャリストの方)

3日目 お経唱和、坐禅3回、明けの食事、宿便取り。

 

という流れでした。

50名くらいの参加者の多さに驚きました。毎回予約待ちの方が出るほどの人気です。

初めての参加でドキドキでしたが、短大が仏教系の学校でしたので、授業で坐禅は体験済みでした。

それもあってか割と楽に座れましたが、20分はなかなか長く、心の置き様が難しかったです。

毎回警策を受け、その度に身の引き締まるような気持ちがしました。

参加者の方の目的は様々で、病気の改善や減量されたい方、身体の浄化したい方、断食好きの方等がおられました。

私は、とにかく体験して自分の身体の変化を見てみたかったのです。

そして、断食中はどんな食生活をしてきたかが暴かれます。

頭痛が出て辛い人は、甘いものよく食べてませんか?と聞かれます。

結局、腸が汚れていませんか?ということなんですね。

よく聞く腸内フローラが整っていますか?ということですね。

 

私は、身体が冷えましたから、時間をみては温泉に浸かりました。

穏やかなお湯に包まれ救われる思いでした。

 

無事に3日目の坐禅が終了したら、待ちに待った明けの食事です。

これがすごかった~。

1、どんぶり1杯(300cc)水をゆっくりと飲む。

2、1のどんぶりに梅干し2個とお湯を一杯(300c)注ぎ、梅干しをほぐして食し、よっくりと飲み干す。

3、たっぷりの生野菜を食す。味噌をつけてもよい。

4、生野菜を食べながら、2の梅湯を2杯飲む。

5、間もなく便意をもよおし、少し我慢してからトイレへ。

6、ジュース

7、トイレ

8、ヨーグルト

9、トイレ

10、果物

11、トイレ

12、羊羹

13、トイレ

14、チーズ、パン、ミルクティ

 

大変な体験でした。

何故旅館で開催なんだろうというのも、納得できました。

トイレの数がないとダメなんですね。

待ったなしでもよおしてきますから。笑

予後は、1週間かけて、ゆっくりと戻していきます。

断食のあと早い段階でおせんべい食べると腸から出血しますよ!

と言われたのはビックリしました。

10日間のプログラムですね。

こんなに時間をかけてやったことはなかったので、身体は喜びましたね!

いいことしました。

 

参加者の皆様や法蔵さん夫妻、世話役の方との会話から色んな情報を頂けました。

西式健康法、甲田光雄先生、酵素玄米、重ね煮。

お腹に良い食事、体操を知りました。

知ったからには、やりたいです!やるしかないです!

西式の本や、甲田先生の本を購入したり、船越康弘さんのお料理の本を購入して、重ね煮料理を作ったり、大きなジャーを購入して酵素玄米を作ったり、とにかく身体が喜ぶ食事を始めました。

 

ご一緒したお客様は、頭痛もちの方でしたが、なんと断食の後、頭痛がなくなったと喜ばれ、その翌月別の坐禅断食会に参加されたほどでした。

私は、そこまで困った症状もなかったのですが、身体は確実に軽くなりました。(体重ではなく)

断食は、半年くらいに3回やった方がよいと言われましたが、3日間時間を取るのがなかなか難しく、結局10ヶ月で3回やりました。

 

なんでもすぐに夢中になる私は、産後間もないお嫁さんや大学生の娘にも勧めたりしましたが、今思えば迷惑だったかもしれませんね。

 

お腹を綺麗に保つことが健康の秘訣!!

最高の方法を学びました。